「きょうの料理ビギナーズ(NHK出版様)」2011年9月号「マニアーズ」のコーナーで、「うどんマニア」としてご紹介いただきました!どうもありがとうございます~。
2003年に行った東京近郊のうどん屋さん90軒から、これは良かったと思ったお店十傑を、あくまでも個人的な独断と偏見で選んでみました。
正直、選びたかったお店は他にもたくさんたくさんあります。タイミングの問題や、メニュー選びの問題で外れてしまったお店もあると思います。ホームページを開設してわずか半年程度で、美味しい店にこんなにたくさん出会えた事にびっくりしています。来年もたくさんのお店に行きたいです。
私が讃岐うどんにのめり込むきっかけとなったうどん屋さん。立ち食いの様な店構えで店内はカウンター席のみ。一般店でしょう。
うどんは注文して受け取るタイプ。カウンターには天ぷらがたくさん並んでいて、頼むと乗せてくれます。
冷たいぶっかけが一押し。ツルモチクニュっとした素材の良さが感じられるうどん。天ぷらも美味しい。茹で立てに当たったら喜びましょう。温かいのも美味しいですが不思議とうどんがやわくなります。
店員さんが無愛想なのがたまに傷ですが、あんな(失礼)店構えであのうどんを何のてらいも無く出す所に、この店のすごさがあると思うのです。たまにご馳走として頂くものとは違う、毎日でも食べに来れる美味しいうどん屋さんです。
ワインの出るうどん屋さん。ビルの中にあるとても上品なお店。青柳主人と石川式攪拌機が織り成す絶品うどん屋さん。一般店。
普通の店と違うと明確にわかるうどんとダシ。それが高い完成度を伴って出て来ます。
以前、東京Vシュラン讃岐うどんランキングで麻々うどんを紹介されて、あんなの讃岐うどんじゃないと一部の人から顰蹙を買った様ですが、普通のうどんも猛烈に美味いのでご安心を。つか、ここそもそも讃岐うどんの店じゃないですよね?
夜はとってもムードのあるお店に変身。デートにも使えます。周りのビル街がとても綺麗です。店の雰囲気、外観を含めたトータルバランスでは、私の中ではここが一番です。
香川県のS級店「あたりや」で修行したご主人がうどんを打つ、本格讃岐うどんの店。
どうも何度か食べた限り当たり外れがある様ですが、当たった時のうどんのコシのものすごさと来たら、本場のS級をも凌いでいました。ダシも本場ままの絶品イリコだし。天ぷらはガラスケースから自分で取って来ます。
超人気店でお客さんの回転もひっきり無しで、茹で置きに当たる事もほとんど無いのが良い所です。
「Dancyuぜんぶうまい店」のうどんカテゴリのトップで紹介されていました。長かった行列が更に伸びてしまいそうですね。時々うどんに外れがあるのと、椅子の座りにくさが辛い所。行列の後にあの椅子はストレスが溜まります!
讃岐うどんブームの火付け役、田尾氏が香川にあってもS級と認めた、東京屈指の讃岐うどんのお店。
すさまじく洗練されたうどんを出すと言われていたこの店ですが、ここ2回行った限りでは、柔かい中に強い押し戻しを感じるものから、普通の固めのシコシコに、うどんの質が変化していました。あの以前の超絶上品うどんはもう戻って来ないんですかね。
しかし相変わらず高い安定度を誇るジューシー極まりないかしわ天、イリコのほんのり効いた飲める上品なダシ。うどんが少し没個性化していますが、トータルバランスはまだまだ高いです。
上の「綾」と同様、人気店なので行列を覚悟しなければいけないのが辛い所。夜は予約出来るそうなのでそちらを利用するのも良いかもしれません。
銀座「さか田」で2年間修行したご主人が開業した、根津神社の隣にあるうどん屋さん。
静かな横道に入った所にある隠れ家うどん屋さん。綺麗でこじんまりしていてお洒落で落ち着いていて、人を連れて来るにも丁度良いお店です。
うどんは「さか田」を彷彿とさせる、伸びのあるうどんが楽しめます。本家と同じくオリジナルメニューが豊富な所も良い所。
こちらも先の「小石川」と同じく、味、雰囲気とトータルバランスに優れたお店です。
武蔵野うどんの老舗。
武蔵野うどんの本場、東村山でも屈指のうどんが出て来ます。地元そのもののうどん、というよりは少し着飾った雰囲気がありますが、その分ごちゃごちゃしておらず、ゆったり人を連れて来れるお店です。
土地柄と大将、女将さんの人柄もあって、雰囲気では下の「うちたて家」よりもこちらをお薦めします。
カタコシの武蔵野うどん、お薦めは肉汁。好みでうどんの量が選べます。バカ盛は人によって盛が変わるという噂アリ。
「讃岐流山越式」、あの「山越」で修行した主人がうどんを打つ讃岐うどんのお店。開店してからずーっとプレオープン状態だったので評価がし辛いお店なのですが。
開店初期からメディアへの露出と口コミであっという間に人気店になってしまいました。上品なイリコだしとモチモチしたうどん。山越とは違ううどんになったみたいです。
先日行った時には、讃岐の夢2000を粉として使っている旨が書かれていて、そのせいかうどんが重い印象を受けました。私はオープン初期の軽いうどんの方が好きなんですけれども。今はどうなっているんですかね。
セルフ形式の様な店内をしていながら一般店です。普通のうどん屋と同じ感覚で出掛けると違和感を覚えるかもしれません。
武蔵野うどんの新鋭。
あまりメディアへの露出は無い店なのですが、ラーメン「二天」、讃岐うどん「さぬき小町うどん」、関西風うどん「硯家」などのお店が建ち並ぶ、麺激戦区のど真ん中に店があり、その味も手伝って、一気に人気店に。昼時は行列が出来ます。
地粉を使った「噛めば噛む程コシが出る」うどんに熱いつけ汁。多摩地区を中心とした武蔵野うどんがそのまま池袋で味わえます。
お薦めは本場武蔵野そのままの肉汁うどんですが、とり汁もおすすめ。随分以前からフランチャイズを募集している様なんですが、何処か手を上げてくれませんかね。期待しているんです。
備中式手打ちうどん。今年3月に開店したばかりの新店。
上品で綺麗な店内。讃岐うどんの力強いコシとは違う、京うどんのナヨッとしたコシとも違う、お餅の様なたおやかなコシ。
まさしく、今までに味わった事の無いうどんが味わえます。不思議な事に、この店以外で備中式うどんの特徴をうち出している店の話はほとんど聞きません。このコシは、全国でもこの店だけのオリジナルなのかもしれません。
最近は、本場香川の方から東京のうどんを食べに来る方の話も時々目にするのですが、そういう方には、丸香や東京麺通団などの東京の讃岐うどん店よりもこういう東京にしか無い店に行って欲しいな、と密かに思うのです。
讃岐うどん。六本木ヒルズの目の前にお店があります。昼のみ営業のセルフ店。
夜は割烹料理屋なので、内装も普通のセルフとは一線を画したものになっています。シックで落ち着いた店内です。
どちらかというと真っ当な讃岐のコシでは無く、ナヨナヨとした中に確かなコシのある京うどん寄りの讃岐、と言えば良いのでしょうか。柔らかで上品なうどんが楽しめます。温かいのは食べてないのですが、おそらく冷たい方がお薦めだと思います。こういううどんもあるんだなぁと思うこと請け合いです。
あまり話題に上らないお店ですが、場所柄もう少し人気が出ても良いのにと思ってます。
讃岐うどんブームの仕掛け人の田尾和俊氏、コラムニストの勝谷誠彦氏、そして宮武讃岐製麺所が手を組んでプロデュースした讃岐うどん屋。
かけは舌に焼け付く様なイリコだし。つけは長田系の鰹うるめだし、シコシコうどん。讃岐の素朴なうどんをそのまま東京に持ってきたかの様な味が楽しめます。
製麺所のイメージを出したいと良く書かれていますが、むしろマニュアル化された普通のセルフ店の印象です。釜抜きなど、幅のある注文が出来る位でしょうか。開店直後から数多くのメディア展開を行い人気店に。
これまで5回行ったのですが、それぞれうどんが普通→当たり→大当たり→外れ→大外れという結果で、実はランクからかなり外れていたお店でした。最後に行った6回目が大当たりだったのでここに。当たり外れの幅が大きいお店なのでご注意下さいませ(釜揚げでも外れるから怖いんだよなぁ)。ちなみに宮武讃岐製麺所は、琴平の宮武とは何の関係もありません。