2010年の讃岐路、お昼最後の訪問は釜揚げの雄、善通寺の
「長田in香の香」。
私は2003年の最初の讃岐旅行以来、2度目の訪問です。
当初は香の香は予定に入ってなかったのですが、ここには
「一杯のうどんを何人かで分ける時は、うどんダシ代として、余った人数一人につき100円払う」というルールがある事を旅行中に教えていただきまして。
逆に言えば、それを使えば皆で分け合えるから食べられるんじゃ?という事で、急遽訪問が決まったのでした。
あと
「香の香の冷やしは美味しいよ!」という情報を同行者さんからお聞きしまして、私がいても経ってもいられずお願いした、というのもあります(苦笑)。
14時の入店でしたが、100人は入れそうな店内がほぼ満席。
前に来た時はそれ程入っていなかったので、あまりの人気にビックリしてしまいました。
うどんが来るまでに、釜揚げと冷やしのダシをそれぞれいただいて比較。
釜揚げのダシは以前来た時のままで懐かしい。メチャメチャ濃く、甘しょっぱく、イリコと節が甘い醤油に包まりつつ舌に乗る感じ。冷やしの方はイリコの苦味を強く感じました。
それからじっくり待ち。かなり待ち。(先客が凄く多かったので)
来ました来ました。ちなみに今回は4人で来たので、2人分のダシ代としてプラス200円支払っています。
久しぶりの香の香のうどん。前回も感じましたやや太めのモチモチうどんは今回も健在。グミ系だね、おっしゃっていたのをお聞きして、成る程、これがグミ系なのかと納得しましたり。
冷たいのもやはりモチモチとしたグミ系。うどんの甘味も感じられましたが、同行者さん曰く、少しいつもの味と違うとの事でした。
単体だと濃いなーと思うダシですが、うどんとの相性は相変わらず抜群。ちょっと薄まったダシを飲むのがまた楽しかったりするのでした。
満濃トライアングルから琴平駅に歩いて戻り、再びJRへ。無人駅の金蔵寺駅で降りました。
ここから10分程歩けば
「長田in香の香」です。
ここは「長田」のダシを作っていたスタッフが独立して開いたお店。それはつまりここが
昔の長田の味、S級指定の味が食べられる店だという事を意味しています。もちろんここの名物は釜揚げうどん。
綺麗な店構えで、まだ出来てから日が経ってない事を物語っています。時間が時間なので店内は空いていました。
周りを見ると、茶碗とダシ入れの器が「長田」と同じ様に容器に並んでいます。という事はシステムも「長田」と同じなのかなと思ったら案の定そうでした。レジで釜揚げうどんの小を注文して札をもらい、ダシ入れを取って席で待ちます。
出て来たうどんの外見は長田のそれと全く変わりません。持ちにくい徳利もそのままです。ダシに麺をつけてズーッと啜ると
濃ッ!!Σ(゜Д゜; ダ、ダシが濃いー。外見から同じ様な味を想像していただけに意外でした。「長田」のはごく普通のダシでしたが、ここは
それを5倍に凝縮した様なダシです。そのためうどんを含むとカツオの風味が強くプーンと口に広がるのですが、これがメチャメチャ美味しい。
うどんのモチモチ感や喉越しは「長田」とほとんど変わりませんが、長田の様なひねた後味は無く、小麦の香りがやはり口の中一杯に広がります。
長田もすごかったですが、香の香の釜揚げうどんは自分の中の
釜揚げの常識が変わる味でした。
濃いダシもそのまま全部飲んで、貴重な経験をしたなあと思いつつ店を後にしたのでした。