名古屋へ戻り再び電車に揺られて一時間半。三重県は伊勢市駅にやって参りました。
伊勢神宮で有名な所ですが、うどん食いにとってはここは
伊勢うどんという、不思議なうどんを擁する事でも知られています。
伊勢うどん。それは約400年前から、伊勢神宮の参拝客に振舞われているといううどん。黒いたれを
1時間かけて茹でた柔らかいうどんにまぶして食べるという料理で、この辺りコシを大切にする讃岐うどんとは対極に位置すると言っても過言ではありません。そして今回はその伊勢うどんを食べるために、伊勢市まで足を運んだのでした。
今回は、伊勢市駅を出て10分程の所にある
「まめや」を訪ねました。
いかにも田舎です、と言わんばかりの人気の少ない通りに面する、1923年創業の伊勢うどんの老舗。40人程は入れそうな店内には、15時を回った辺りで先客8人程。
10分程でうどんが出て来ました。想像通りの伸びを通り越してふやけているうどん。その中に真っ黒くてしょっぱそうなタレ。かなり見ため強烈です。
しかしいざ口にしてみると、これが結構食べられる、いや
むしろ美味いかも?な味でびっくりしました。太くて柔らかいうどんはフワフワした団子、もしくはモチを食べているかの様な食感。タレは見た目程味はきつくない甘めのもの。うどんと考えると違和感ありまくりですが、一つの料理として考えれば結構好きかもしれません。ちゃんと残さずうどんを胃に流し込んで、ダシも飲み干せました。
見ると食べるとでは結構印象が違うな、と感じさせられた一品でした。伊達に郷土料理として生き残って来てませんね。
道のりは遠かったですが貴重な体験が出来ました。道中伊勢うどんのお店は他にもたくさんありましたので、次は各店食べ比べてみるのも面白いかもしれません。