自サイトを開設して以来、16年に渡って宿題となっていた
「信濃屋」にようやく初訪問出来ました。
自己満足とはいえ流石に感慨深いものがあります。
ウォーカープラスさんの記事によると、1930年創業、1945年に空襲でお店を失くされたあと多治見に疎開、1948年に営業を再開されたとのこと。
ころかけうどんの元祖として知られています。
お店は岐阜県の多治見駅から線路沿いに北へ、徒歩10分ほど。
住宅が並ぶ中にのんびりとした雰囲気で建っています。
屋根の低さが歴史を感じさせます。
元々水~土のみの営業でしたが、水曜日も定休日になったため、今は週3日の営業です。
(店内写真撮影禁止です)
店内は古さはもちろんあるものの汚い訳ではなく、むしろ清潔感があります。
手前にテーブル、右手から奥に小上り席。
キャパはおそらく20人ほどかと思われます。
週末は行列必至。今回は平日に代休をねじこんで行ったため幸い行列はなし。それでも12時頃で店内は8割ほど埋まっていました。
店員さんはご家族の方でしょうか、皆様本当に親切でニコニコ接客されているのが印象に残りました。
全国屈指の有名店ですが、まるで親戚のお家に上がらせていただいたような、のほほんとした雰囲気があります。
私、実は、店内撮影禁止の貼り紙に気付かず何枚か写真を撮ってしまい、非常に優しくご忠告されまして。
逆に申し訳ない気持ちになりましたり。
※食べるものの写真はOKだそうです。
メニューは三種類しかありません。
冷たいころかけ並660円、温かいうどん並660円、支那そば並880円。小サイズはそれぞれ半額です。
今回は三種類とも注文。
最初に出て来たのはころかけ。
うどんは白。麺線は平打ちっぽいのですが、角は取れており、手切りのような雰囲気も手延べのような雰囲気も感じられる、このお店独特のもの。
噛むとシャクっとするのですが、中に進むたびふんわりと歯が吸い込まれていくようなこちらも唯一無二の食感。
ころは真っ黒ですが見た目ほど辛くなくやや甘めでスッキリ。美味しいです。
温かいうどんはうどんが一転フワフワに。
出汁は醤油の風味が前面に出て一気に強くなります。
支那そばは小で注文。麺がピロピロに変わります。
スープはラードの甘みが優しく包み込み、一転ラーメンに。
具もほとんど入っておらずとてもシンプルなのですが、美味しかったです。
言葉足らずで恐縮ですが、何だかうどん屋なのですがうどんではなく、既存の枠にはまらない別の食べ物を食べたような印象でした。
「信濃屋のころかけ」としか呼べない何かとでも言いましょうか…。それが人気の秘密なのかもしれません。
17年目の食べ歩き、良い体験をさせていただきました。