大阪讃岐うどん、ちく玉天ぶっかけ、キムラ君というジャンルを大阪に生み出した、木田大将。
そんな大将が手掛けた難波の釜たけうどんは2017年に閉店。新たなチャレンジとして2018年3月に
「き田たけうどん」をオープンさせました。
新しいお店はやはり難波からほど近い場所にあります。
店頭はガレージのように奥まったスペースにあり、到着した頃にはすでに先客で行列が出来ていました。
店内は木目の優しく温かい雰囲気が印象的。
足の高いカウンターとテーブル席。
うどん店とお酒を掛け合わせたいとの意気込みで、冷蔵庫には美味しそうな日本酒が沢山。
(余談ですが、後で来た師匠は私の大好きな波瀬正吉とキムラ君で一杯やっていたそうです。あぁぁ羨ましい!)
厨房では大将がローラーで鮮やかに生地を延ばしているお姿が見受けられます。
メニューは炙り肉うどん、豚バラ肉と生姜天の
「とんがり君」など遊び心溢れるものから。
伝説のキムラ君(キムチ+食べるラー油)、元祖ちく玉天ぶっかけなどの定番メニューまで外しません。
今回はなめこおろしを注文。
き田たけうどんは釜たけうどんと比較してうどんが大きく変わったのですが、このなめこおろしはそのうどんでなければ出来なかったメニューとのことです。
そのうどんは、パリッとした細麺。
釜竹の細うどんを思い出しますが、それよりも更にエッジがキリッとしており、しっかりした食感が楽しいです。
出汁は鰹がスッキリ、キリリと出ていて、ゴクゴクと飲み干せます。
なめこおろしは、大ぶりのなめこにザラッとした大根おろしが細うどんにこれ以上ないくらいに絡みまくってこれまたズルズルと飲めます。
かいわれ大根の辛味がまた嬉しい。
昔、高松に讃岐家というなめこおろしうどんの名店がありまして、そこもかいわれ大根が乗っていたんですよね。
関西新麺会で大将に興奮しながらそのことをお聞きしたら、やはりご存知で、でも讃岐家さんのなめこおろしとはうどんが違うんですけれどもね、ということも仰っていらして。
美味しいものをてらいなく取り入れ、違いをご理解された上で更に新しいものを生み出していく。
そんな大将の姿勢が垣間見えたような気がして、何だかとても嬉しくなってしまったのでした。