荻窪で最近(知り合いの間で)話題のうどん屋さん
「手打ちうどん 弓」へお邪魔してきました。
南口仲通りを10分ほど南下。商店街を抜けてさらに少し歩くと、白壁が眩しい光景が目に飛び込んで来ます。
店頭には一周年ありがとうございます、と書かれた看板が置いてありました。
超お洒落な店内は、手前にお洒落なカウンター席が、奥にはテーブル席が6席ほどあるようです。
カウンターではご年配の物腰柔らかで上品な雰囲気の男性と女性、そして調理の女性が一人。
客層は女性とカップルの比率がとても高く、何故かみんな真っ昼間からお酒飲んでいます。それも白ワインとか。
満席の店内からは地元セレブのハートをがっしり鷲掴みしている。そんな空気が溢れつつも、お店の奥からは赤ちゃんの泣き声がギャンギャン聞こえてきて、なかなかカオスな感じが面白かったです。
メニューは釜揚げ、ざるの700円からとやや強気の価格設定。
グリーンカレーつけうどん、きざみ揚げうどんが920円、けんちんうどんと豚しゃぶみぞれうどんが970円。
他、下にはデザートや小鉢のメニューが並びます。
うどん、小鉢、デザートが一度に味わえるセットメニューもありますが、1,130円から…となかなかのお値段。
でも、隣の席の親子が美味しそうにデザートを食べていて、とても美味しそうに見えました。
うどんを頼んだら突き出しでイリコとにんじんが出てきました。これがメチャメチャ美味しいです。
どちらも素材の味がしっかりしていながらもそれを壊さない味付けがしてあり、この時点でこれでうどんが美味しくないはずがない、と確信するほどでした。
けんちんうどん970円を注文。10分ほどで出てきたうどんは…
うどん?と一瞬目を疑ってしまいました。
すごく器がお洒落です。そういえばこちらのお店は、お水のグラスからしてすでにお洒落でした。
うどんは表面ツルツルで中太ねじれあり。
柔らかめに茹でられていてダシの味を程よく吸いつつも、うどん自体の甘みも感じることが出来ます。
大ぶりのさといもや大根はゴロゴロと大胆に入っていますが、味付けはしっかりと、しかし濃すぎず煮込まれていて、とても美味しい。
味噌が入ったダシはふんわりと香り高く、柚子もとても上品なアクセント。器の形状が邪魔して飲み干せなかったのですが、それが残念になる美味しさでした。
うどん自身はもちろん、全体の味付けが絶妙でした。
うまく形容出来ないのですが、自分の中でのイメージを一言で表しますと「数年後にミシュランに掲載されていそう」なうどん屋さんでした。
11年間食べ歩いてきたどのうどん屋さんとも全く雰囲気が違うのですが、食事も接客もしっかりしていて「ニューウェーブ」と呼ぶのも失礼なような、安定感を覚えます。
生粋のうどん好きな方に足を向けていただいて、正直な感想をお聞きしてみたくなるお店です。