東京駅にある不動産屋に立ち寄った帰り道、せっかくなのでと「釜たけうどん」にお邪魔していきました。
駅ナカで釜たけうどんが食べられるとは、良い時代になったものですね。
20時頃の入店、店内の入りは半分ほどで、ほとんどの方がテーブル席でお酒を嗜まれていました。
今回はちく玉天ぶっかけ880円を温かいので注文。
5分ほどで出て来ました。
うどんは温かいこともあって、前回にも増して柔らかさ全開。
おそらく茹で立てに近いと思われるのに、箸で持つとフニャフニャふんわりという訳のわからなさです。
それでいてうどんは切れることもなく、しかし伊勢うどんを思わせる優しいうどんのお味がたありません。
ダシは甘めで濃いもの。
ちく天は火傷しそうなほどに熱々で、半熟玉子天は中から黄身がとろりの絶妙な火の通し加減。
美味しくいただけました。
大阪難波千日前の「釜たけうどん」さんは、大阪で最も有名なお店の一つで、後に大阪讃岐うどんと呼ばれるジャンルを確立し、大阪のうどん界に強い影響力をもたらしたお店でもあります。
私も一度お邪魔したことがあるのですが、太めのもっちりしたうどんがかもしだす官能的な食感と、丼一杯の完成度にビックリした記憶があります。
そんな釜たけうどんさんの東京店
「釜たけうどん 八重洲北口店」が出来る。それも東京駅のキッチンストリートに。という驚愕情報が入ったのは今年の4月。
始めの内は正直冗談だろと思っていたのですが、開店からしばらくは大阪から大将もいらっしゃるよーという話をお聞きして、その本気度を思い知ることに。
幸い、オープン日にたまたま半休を取っていたこともあり、お邪魔することができたのでした。
お店は東京駅改札外に広がるキッチンストリートにあります。
元々はやはりうどん屋さん「すぎのこ」があったところだそうです。(すぎのこは一度お邪魔したことがあるのですが、なにしろ昔の話なので場所をすっかり忘れておりました^^;)
店頭には大将の写真と薀蓄がでかでかと載っていて、少しビックリしました。
店内は外から見る印象よりも広く、テーブル席にカウンター席ががっつり揃っていて、40人以上入れそうです。
開店直後の11時ちょい過ぎの入店で8割方席が埋まっていました。回転も早くスピーディな雰囲気。
厨房ではギュウギュウになりそうな密度で、大将を含む店員さんがキビキビ動いておりました。開店初日というのに接客も爽やか丁寧で、気持ちが良いものでした。
メニューはオープニング用ということで、少し品数を減らしてあるとのことでした。
それでも、名物の「ちく玉天ぶっかけ」や「キムラ君」など定番ものは一通り揃っていました。
かけなどの単品メニューはなく、最低金額は880円からとやや強気な価格設定。
ただどれもボリュームがありそうでした。
今回はこの後に昼食を控えていたので、そこそこ軽そうなキムラ君を注文。
10分ほどして出て来ました。ちなみにキムラ君とは「キムチ+食べるラー油」のことでして、こちら釜たけさんが発祥のメニューとなっております。
うどんは純白太目で角が取れて、やや丸みの感じられるもの。
いただいてみると、まるで伊勢うどんを思わせるかのような柔らかさ(冷たいうどんなのに)の後に、もにゅーんとした餅のような粘りが感じられます。
あまり他所ではいただいたことのない独特の食感。非常に面白いです。
ただ、大阪でいただいた時のうどんと比べて、うどん自体が無味無臭でやや素っ気無く感じられたのが気になりました。
とはいえ、まだこれは開店初日なので、日が経てば普通に改善されるだろうなーと思います。
ダシ醤油は甘めでうどんが進むくんなもの。
それに加えて具材のキムチと食べるラー油は言うまでもなく反則レベルの相性で、またたく間に、丼からうどんが消えてしまいました^^;
東京駅は今までもレベルの高いうどん屋さんが入ることが多かったのですが、今回の釜たけさんはそのレベルの一つの到達地点に思えます。
次は迷うことなくちく玉ぶっかけにチャレンジしたいと思います。