西武新宿線沼袋駅の目の前に、新しいうどんのお店が出来るらしいぞ!という噂を聞いたのは今年の春頃だったでしょうか。
しかしそれ以降、開店しそうなんだけれどもまだ開店していない…とのお声を何度か聞いて、あれれ?どうなるんだろう?と心配したりしていました。
半年ほど経った先日、ようやくオープンの声が聞こえて来たので、お邪魔して来ました。
店名は
「肉ZIRU王」。肉汁を店名に押し出していることからもわかるように、武蔵野うどんを標榜するお店です。
埼玉県で飲食業・リサイクル・リユーズ事業を行う「秀明グループ」が母体みたいですね。
お店は沼袋駅の北口前、西友の向かいに建っています。
日本料理屋のような上品な店構え、しかし暖簾にはしっかりと「肉ZIRU王」の文字が。アンバランスさが見ていて楽しいです。
店内は大きな厨房を取り囲むようにしてカウンター席があり、窓際にはテーブル席もいくつか用意されています。キャパは20人ほどでしょうか。
厨房では若い男性が二人、元気良く調理されていました。
14時頃の入店だったので先客はなし。後から4人ほど入って来ました。
注文は食券制です。
メニューは、つけうどんタイプの「肉ZIRU」が750円、「肉カレー」が850円。肉ZIRUと肉カレーが両方付いてくる「ダブルZIRU」も1,000円で提供されています。一度に色々なつけ汁を試したい人には良いですね。
また、かけうどんタイプの「肉うどん」も750円で用意されています。
麺大盛りは100円増し。特盛りは200円増し。
また、メインメニューにはありませんが、サイドメニューで天ぷらなども用意されていました。
味付けねぎを盛った「ねぎめし」250円なんてものもあり、美味しそうです。
今回はスタンダードに肉ZIRUを注文。ちゃんと注文を受けてから茹でてくれます。
店員さんの「(茹で時間)残り1分ですー!」の掛け声が期待させてくれます。
店員さんが二人で盛り付け、10分ほどして出て来ました。
うどんは大皿にもりっと入っています。
底上げされているのですがそれでも量は多めです。確認出来なかったのですが、なんでも普通盛りで400gほどあるとか。
上に乗っているのは海苔、脇にはかき揚げ、木の器、そして濃いうどんの褐色と、「きくや」の系統をちょっと思い起こさせてくれます。
うどんを持ち上げてみると、中太、麺線はまちまちで妙に長さが短いのが目に付きます。
不思議に思い麺の端を見ると、麺の端っぽくないザラっとした跡が。どうも茹でている最中か、揚げた時に結構な数のうどんが中折れしてしまっているようです。
食感はボソボソっとして粉っぽく、中折れするのもなんとなく納得な雰囲気です。
ダシはやや色薄めな印象。豚ばら肉やナスがしっかりと入っていて美味しそうです。
しかし飲んでみると、意外にも鰹の香りがぶわっと鼻を突き抜けます。ダシの香り…じゃなくて、これは魚粉です。最近つけ汁に魚粉入れるお店多いですね。
個人的に魚粉は結構好きなのですが、今回は魚粉自身の香りが強いためかダシ自身の味は旨みはあるものの、ほとんど感じられず…。うどんを浸しても、こちらも粉の風味が強いためかあまり合わない印象でした。
小さいかき揚げは、今回いただいたものの中では一番美味しかったです。
小さいからかお腹にもたれることもなく、うどんの良いアクセントとしていただけました。
量や店員さんの接客は充分満足出来るものだったのですが、ちょっとまだメニュー自体の完成度がこなれていない印象がありました。
特にうどんについては、わざわざ手間をかけて茹で立てを提供してくれることを考えると、とにかく勿体ないと感じてしまいました。
立地は最高ですし、頑張って欲しいなーと思います。