「きくや」から続けて向かったのは、同じ東村山市の「小島屋」。３０年以上この地でうどん屋を営んでいるお店です。

　「東村山駅西口」という、東村山駅前のケッタイな六差路を西へ西へと真っ直ぐ真っ直ぐ進むと、え、ここ？と思ってしまう様な年季の入った建物が見えて来ます。脇にはやはり年代物だとわかる「手打ちうどん　だんご」の古看板。歴史を感じさせます。　外から中を見てみると、やはり期待を裏切らない、一昔前にタイムスリップした様な店内がそこにありました。先の「きくや」と同じ様に店内は大入りです。でも慌しさは無く、穏やかな、生活の一部の様な空気がそこには流れています。店の裏には駐車場があり、車が一杯。地元にも遠方にも愛されているお店みたいです。

　中に入ると、お座敷…と言いますか、居間に通されました。席に着く暇も無くおばちゃんが注文を取りに来ます。何でももう、うどんが足りないので注文を先に聞いておきたいとの事。

　た、足りないって…まだ１３時なんですけど。慌ててメニューを見回して肉汁うどんを注文すると、おばちゃん間もなく暖簾をしまい始めました。どうやらギリギリでうどんにありつけるみたいです。それにしてもまさか、この時間に玉切れの心配をする事になるとは思いませんでした。


　程無くしてうどんが出て来ました。ここのうどんは綺麗な白色。太さが不揃いで、いかにも手打ちといった感じです。横にはわかめ。そして白ネギ。

　このお店の特徴は、うどんを茹でるのに薪を使っている事だそうです。薪と言えば香川の名店「山内」が思い浮かびますが、ここ東村山にもそんな店があるんですねぇ。嫌が応にも期待してしまいます。それではいただきまーすとうどんを持ち上げ

ブツブツブツブツッ





　Σ（゜Д゜；








　…完全にうどんが死んでました。

　これでは薪もへったくれもありません。ここはうどんを茹で置きするのかー。ギリギリで食べられると知って喜んだばかりだったので、余りの味の落差に崖から突き落とされた気分です。

　肉汁は今まで通った武蔵野うどんの店の中でもかなり好みだったんですけどねー。いつの日か茹で上げを狙って食べに来れる日が来れば良いんですが、この場所だとかなり難しそうです。ううぅー…残念だなぁ。
　どなたか茹で上げの瞬間にうどんを頼んで、是非ともワタシの無念を晴らしてやって下さい…。