今回、福岡県北九州市は小倉行きを決めた時に、すぐに名前の浮かんだ、訪ねてみたいジャンルのうどん店が三つありました。
一つは小倉肉うどん(どきどきうどん)、一つはかしわうどん。そして最後の一つが、これから訪問する「豊前裏打会」のうどんです。
豊前裏打会は、北九州市を中心に広がるうどん屋のグループです。
確かうどんレポを初めて間もない頃の話なのですが、神保町にありました細麺のお店、「
武膳」を調べた時に、豊前裏打会の名前をインターネットの何処かで見かけまして。
最近になって、その豊前裏打会のお店が近年、北九州市を中心に爆発的に広がっている事を知りました。
今回、小倉に行くに当たって、現地の豊前裏打会のうどん屋を是非ともこの目で見てみたかったのです。
前置きが長くなりましたが、今回お邪魔する
「久兵衛」さんは、そんな豊前裏打会のお店の一軒です。
お店はモノレール香春口三萩野駅から徒歩三分。人通り、車通りの多い大通り沿いに面しています。
古民家の様な雰囲気で趣のある、でもとても清潔な店内は奥に長く、入り口から店内に向かって左側にはカウンター席、右にはテーブル席が並んでいます。
カウンター席の左には広い厨房があり、たくさんの店員さんが作業をされています(ほとんど女性の方でした)。
40人位は入れるでしょうか。17時前後の入店で、3割ほど席が埋まっていました。若い女性の店員さんの接客が明るくて丁寧でした。
メニューはかけうどん320円からと安いです。
温玉、わかめ、きつね、釜揚げなどの通常メニューを始め、なす天、ごぼう天うどんも400円台と非常にリーズナブル。反面、冷たいぶっかけ系は500円台からとやや割高感があります。
とはいえそれはお店の中でのメニューの話で、一般的なお値段と比較すると十分安く見えます。
今回はごぼうおろしぶっかけ720円を注文。のんびりと待って10分ほどして出て来ました。
ちなみに卓上には、以前武膳で見かけた一味「黄金」なども、キッチリ揃っています。
うどんは純白、見た目からとても細いです。
やや平打ち気味でちょっと表面がザラッとしていて、噛んだ時の弾力こそありませんが、お餅を思わせる素晴らしい伸びがあります。香りや味はほとんどありません。
ごくごく個人的な印象で自信はないのですが、色や形的には武膳のそれとほとんど変わらないものの、こちらの方がそこはかとなく、うどんに手作り感のある印象を受けました。
ダシは鰹と醤油を感じる甘めで上品なもので、丁寧に作られているのがわかります。この辺りは豊前裏打会内でフォーマットが決まっているのかな、と思いました。
ごぼう天はささがきにしたものが広げて揚げられていて、見た目にもボリュームがあります。揚げたてで美味でしたが私には少し量が多すぎました^^;
接客も味も雰囲気もしっかりしていて、豊前裏打会というネームバリューを除いても、どなたが入っても和やかに過ごせる一般店という印象でした。
小倉からそれほど離れていないというのも魅力的です。人を連れてゆっくり過ごしたくなりますね。