JR新宿駅南口を出た目の前にある甲州街道は、個人的にもともと甲州街道に沿って走る京王線沿いに住んでいたためか、妙に落ち着く好きな道路です。
そんな甲州街道を新宿から調布方面に少しだけ進み、左手に見える郵便局の脇から静かな裏道へ。以前お邪魔した、「山長」の西新宿店からもほど近い所に、うどんの新店が出来たと聞いて行って来ました。
店名は
「慎」です。2011年4月23日オープンだそうです。
元々は割烹か何かのお店だったのでしょうか。白い壁に薄い木目で形作られた外観は、店頭の小さな「うどん」と書かれた招き看板がなければうどん屋さんとは気が付かないほど。
奥に長く、10人ほど入れば一杯になってしまいそうな店内は、やや狭いものの、まだ開店したばかりということもあってか、店内の印象はとても綺麗で清潔、そして落ち着いた雰囲気です。
お昼時の入店で先客3人。その後5人くらいお客さんが入っておりました。
若い大将ともう一人、若いお兄さんが動き回る店内を眺めつつ、目の前のメニューを覗きます。
系統的には讃岐の流れを汲む様です。一番安いのは醤油の400円。そして、ざる、釜あげ、湯だめ、あつかけ、ぶっかけが500円。そしてそれをベースとした、かしわ天だったりげそ天だったりが付いたものが並びます。
大盛りは100円増し。特盛りは200円増しです。
今回はかしわ天ぶっかけうどん800円を注文。
周りのお客さんは何故か皆釜揚げを頼んでいました。周りに供される釜揚げうどんを見て、うーん。そちらも美味しそうだなぁとか悩ましくなりましたり^^;
ともあれ、10分ほどしてまずネギと生姜の入った小皿が出され、その後しばらくしてから私のうどんが出て来ました。うわ、綺麗なうどんですねー。
綺麗に盛り付けられたうどんは薄い黄色をした中太でピカピカツヤツヤ、手打ちっぽさを感じさせるものです。
一口いただいてみるとまるで絹の様な食感。柔らかいのですが確実な弾力があって、食べていて楽しくなるうどんです。うわー。これは非常に好きなタイプのコシです。強いて挙げるなら、小岩の「元咲」に似ている様な気がします。
非常に官能的な食感と比較すると、味や香りは残念ながらそれほど感じられませんでした。
ダシは色濃くスッキリとした印象。鰹の風味も感じられます。やや濃いめのイメージでしたが、うどん自身の風味が弱めなので、逆にその濃さがしっくりとうどんに調和して美味しくいただけました。
かしわ天は大きめのものがゴロゴロと。薄く味のついたお肉は揚げたてでとてもジューシー。非常に美味しかったです。
開店当初とは思えない完成度の高いうどんをいただけました。また、「あんぷく」や「つるとんたん」とはまた違ったお洒落で上品な雰囲気を持っていて、デートにも使っても全然問題なさそう。思わず人を連れて来たくなるお店でした。
通し営業なのもまた嬉しいですね。大将は利き酒師の資格も持たれている様で、夜のメニューも面白そうです。またお邪魔してみたいと思います。