週末を利用して、奥さんと石川県は和倉温泉に行って来ました。こちらは「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の総合部門1位に30年連続認定されている「加賀屋」がある事で有名ですが、個人的に身近なうどん好きの方の間では
「はた坊」がある事でも有名だったりします。
2007年の開店当初から宿題にしていたお店なのですが、今回ようやく訪問と相成りました。お店は和倉温泉駅と七尾駅の中間辺りの線路沿い、七尾津向簡易局のそばにあります。
「はた坊」は、元・香川の讃岐うどん屋「あさひ」の大将であったり、極東うどん界の重鎮であったり、プロのベーシストでもあったりと、様々な顔を持つ秦さんが、故郷の石川県七尾市に開いたお店です。
私は秦さんとは直接の面識はないのですが、実は一度、新中野「
四国屋」でお手伝いをされているのをお見かけした事があったりします。
カフェ「モリタート」と併設した店内は、明るい色調で親しみやすい雰囲気。店の奥にはグランドピアノもあって、時々ライブも行うのですとか。
毎日麺切れで早々に店終いしてしまうとの事で、今回は予約をしてのお邪魔となりました。
実は大将、腰を痛めていて、12月の前半までお休みしていたそうです。私達がこの時期に訪問出来たのはすごく運が良かったです。
メニューはしょうゆ、かけ500円にざる、ぶっかけ600円。釜玉は550円と嬉しいお値段。
他にはいか天、かしわ天など天ぷら付きのメニューが並びます。めん玉やねば玉など、東京麺通団を思い起こさせるメニューがあったりもします。
天ぷらはセルフでも取れるので、半熟卵天をいただいてみました。
これがまた、噛んだ先から黄身がとろけしたたる素晴らしい半熟っぷりで美味!嬉しくなってしまいます。
しばらく待ってうどんが出て来ました。私が頼んだのは、メニューにあると大抵頼んでしまうかしわ天おろしぶっかけ。
うどんは中太でちょっと表面がザラザラしていて、その細かい隆起が光を反射してとても艶かしい艶を醸しだしています。
実は、大将がまだうどんが踏めないので、今は香川県の日の出製麺所さんから団子を送っていただいているそうです。いただいてみると、やや柔らかい噛み出しからむんにょりとした粘り、そして感じられるうどんの甘味はとても決め細やか。文句なしに美味しいです。
ダシはいりこ控えめでスッキリとしていて、これまた美味しい。
天ぷらはかしわ天の他にも野菜天が乗っていて色合いとしても豪華絢爛。もちろんどれも揚げたて。不味い訳がありません。かしわ天は一つが海苔、一つが大葉で巻いてあり、味の違いが楽しめました。
奥さんは肉きざみうどんを注文。こちらははた坊さんがお手伝いしていた新中野「四国屋」さんの看板メニュー。
鰹節が乗っているのを除いては、見た目からして以前いただいた、四国屋さんの肉きざみうどんそのまんまでした。
こちらも讃岐としてはイリコが抑え目で、ダシの材料がどれも前面に出て来なくバランス良く溶け込む、滋味溢れるダシ。四国屋さんのそれがフラッシュバックします。もちろんお肉もお揚げも美味しい。
個人的に、四国屋さんでいただいた時の肉きざみうどんはややうどんが固かった印象があったのですが、こちらはふんわりと。温かいのもやはり美味しくいただけました。
こちらは「サービスです」といただいた天ぷら盛り合わせ。ひいい、スミマセン^^;どうもありがとうございます。
イカは贅沢に刺身でもいただけるものを使っているそうで、味があっていわずもがなの美味。
右にあるのはなんと蟹!?蟹を天ぷらにしちゃうなんてさすが能登、贅沢だなぁ…といただいていたら、こちら何とこの辺りで有名な
カニカマなんだそうです。見た目全くカニなのでビックリしてしまいました^^;
先日、大阪は難波で行われた
「うどんFantasista」でもこちらが出されたらしいですよ。
もう、流石というべきか当然というべきか何と言いますか。讃岐で出されても間違いなくトップレベルという美味しいおうどんをいただけました。素晴らしいです。
唯一残念だったのは、はた坊さんご自身のうどんがいただけなかった事。とはいえこれは仕方がありません。次回のお楽しみですね。
うどんだけでなく、各方面にお顔の広いはた坊さん。次回は七尾か、東京か、それとも大阪か、はたまた讃岐か…。何処でお会い出来るか楽しみです(笑)。
大将、どうもありがとうございました!
(掲載許可いただいています)