富士吉田うどん食べ歩き、「
美也川」に続いて向かったのは、湯もりうどんで有名な
「はなや」です。
こちらはシンプルに、富士吉田東の大通り「富士みち」を富士山に向かって真っ直ぐ。ごく緩やかな上り坂を徒歩10分程進むと見えて来ます。
1892年開店、創業117年を数える富士吉田でも屈指の老舗。現在の大将は六代目だそうです。
先日、「とってもおいしいです」で有名なテレビ
「シルシルミシル」で、富士吉田うどんのお初に認定されていました。認定はテレビでの話なので実際にお初とは限りませんが、それでもお初に近い位に、とても歴史があるお店に偽りはありません。
お店の前には車が三台ほど止まれる駐車場。玄関を開けると目の前には奥に長いお座敷が広がります。以前東京の東久留米にあった「
たかはし」を思い出します。30人以上は入れそうです。右手には麺打ち場で若い大将が麺を伸しています。お昼時の入店でほぼ満席。
ボーっとしていたら、若い大将が手前の席にどうぞーと通して下さいました。いつもはご年配の奥様が配膳などされているみたいです。
メニューはシンプルに三種類。
ここの名物である
湯もり(ダシのない釜揚げ)とざると皿(麺もダシも温かいつけ麺)です。
どれも並350円。湯もりの大は600円。ざると皿の大は700円。他に玉子入りは50円。えび天玉30円。
今回はもちろん、名物の湯もりを並で注文。漬物と薬味のお皿が出て来てしばし待ち。
茹で立てで出してくれる様で、10分ちょいしてから出て来ました。
丼にはうどん、そして上に鰹節とほうれん草。
大将から、そのまま食べて下さい。醤油と薬味で味を調整して下さい~と説明が。
うどんは白くて釜揚げなのに角の立ったしっかりしたもの。ツヤがあります。
丼からうどんをすくって早速いただいてみると…うどんのほのかな塩味、甘味に加えて、お?
別の甘味がしますよ。
ほうれん草の甘味か、もしくは下味がついているそうなので、その何かの味かもしれません。しかし釜湯はほとんど無色なので、普通に釜揚げと思っていただくと少しビックリします。
このほのかな味がうどんと合わさって
とってもおいしいです。
食感はキュッモチッといった感じ。やや固めながらボソッとはせず、粘りも感じられます。
途中から醤油と、薬味のすりだねを加えると味が決まって普通にいただける様になります。
が、
何も入れずに食べる最初の一口目が一番美味しかったです。今までうどんを食べてきた中でもあまり味わった事のない衝撃でした。
綺麗な麺線がちょっと吉田っぽくなかったりもするのですが、この食べ方には合う様な気がしました。
大勢お客さんがいても何だか居心地の良い、まるで親戚の家に遊びに行ったかの様な雰囲気でくつろげる不思議なお店でした。
毎日食べに行くとしたら先の「
美也川」かなーと思うのですが、ここの湯もりの一口目は本当に衝撃的で、ある意味、美也川とは対照的でした。人を連れて来たくなります。