はんつ遠藤さんの出された書籍「うどんマップ」に掲載されていたお店
「枕橋茶や」にお邪魔してみました。本で紹介されていた中でもちょっと不思議な雰囲気があり、ずっと気になっていたのです。
都営メトロ浅草駅を出て隅田川を渡り、隅田川沿いに北上すると「枕橋」と一緒に、その袂に民芸風の造りのお店が見えてきます。この日はイベントがあったのか、橋周辺はゼッケンを付けた方で一杯でした。
なんでも、お店は墨田区の観光スペースも兼ねているのですとか。小さな店内はカウンター3席、テーブル6席。外にもテーブルがありますが、それを含めても15人位で手一杯でしょうか。店主と奥様が二人で切り盛りされているみたいです。
この日は取材が来ていたのか、テレビカメラが二台も回っていました。そんな状態で店内がゴチャついている中、カウンター席を空けていただいて座る私。うーん。雰囲気はとても良いのですが、何だかとってもアウェーな気分。
お店の紹介がおみくじの様な形で壁に貼られていました。こちらは牛すじカレーや牛すじまんなどの牛すじ料理がメインで、あくまでもうどんはサブメニューの扱いです。
とりあえず牛すじまん200円をいただいてみました。牛すじがふわふわ、とろとろしていてふんわりとした甘味もあり。美味しいです。
ゆずうどん600円を注文。先客がたくさんいたこともあって、この日は20分程待ちました。丼の上には海苔、葱、蒲鉾、生姜。サイドにシラスが付いて来ます。量は多めに感じます。
張られたダシはオレンジ色に澄んでいてなんとも美味しそうです。いただいてみると、やや甘めで旨味もあるアッサリ風味。とても飲みやすいです。
うどんは細麺で四角くツヤがあり、やや捩れています。ゆずを練りこんであるとの事でやや黄色みがかっています。自家製ではなく製麺会社の麺だそうです。
啜ると…おおおお!?ゆずのほのかな香りが何とも爽やかで、これは…
美味しいですよ!?粉の風味や甘味はそれ程感じないのですが、何と言いますか形容しがたい、味わった事のない美味しさです。ある意味うどんっぽくないです。
人によって好みが分かれるかもしれませんが、私はうまいうまいと全部いただいてしまいました。
良い意味でお店自体に独特の雰囲気があり、店主と奥様の笑顔も素敵で面白いお店でした。のほほんと繋がれているトイプードルも人懐っこくて癒されます。
食事処というよりは、やはり「茶屋」なのでしょうね。お店の方との距離が近く、おしゃべりを楽しみながら食事を楽しむ。東京では珍しいタイプのお店と感じました。面白いなぁここ。