毎年4月中旬、桃源郷と呼ばれる山梨県の一部の地域では名前の通り、辺り一面に桃の花が咲き乱れます。この日は笛吹市でそれを楽しんだ後、名物のほうとうをいただきに
「小作」にお邪魔しました。
いわずとしれた甲州名物「ほうとう」で有名なお店です。甲府周辺に何軒かあり、今回はその中の一軒、石和駅前通り店にお邪魔しました。駅前通りといっても、石和温泉駅からは徒歩10分以上かかりますのでご注意。
店頭には広い駐車場、民芸風の建物の中は広い畳敷きになっていて、ざっと見ただけでも50人以上は入れそうな印象です。座敷席のみ。この日は16時頃という中途半端な時間にお邪魔しましたがほぼ満席でした。
ほうとうとは、小麦粉を練った平打ちの麺を野菜と共に味噌仕立ての汁で煮込んだ料理の一種だそうです。メニューにはそれを元とした、かぼちゃほうとう、豚肉ほうとう、鴨肉ほうとう…などのメニューがズラリと並びます。値段はどれも1,000円以上とお高め。熊肉ほうとう(3,000円)、スッポンほうとう(4,000円)なんて面白いメニューもあって興味をそそります。
ほうとうの他には、すいとん、おじやのメニューも並びます。冷たいほうとうを温かい汁に浸して食べるメニュー「おざら(700円)」もあります。ご飯物も豊富で、海老天重、ロースカツ膳など何でも有りです。
今回は基本のかぼちゃほうとうを注文。それ程時間もかからずに出て来ました。熱々の鍋の中にたっぷりの具とほうとうが入っています。
ほうとうは平打ちで太め、太さはやや不揃い。うどんの様に粘りはそれ程ありませんが、煮込まれた小麦粉の素朴な味わいが楽しめます。
ダシは味噌味。ちょっと濃い目の味噌汁の様な雰囲気。色々な具材、そしてほうとう自身のお味が染み出していて美味しくいただけました。
具は山菜や根菜がたっぷり。メインのかぼちゃはゴロゴロと気持ち良い程の大ぶり加減で入っています。その大きさたるや、れんげで掬い取れない程^^;かぼちゃを掬って、こりゃ大き過ぎだろうと思った直後、それよりもさらに巨大なかぼちゃの塊を見つけて愕然としたりも。
かぼちゃだけでもお腹一杯になれる迫力でした。良く煮込まれていて美味しかったです。
ほうとうは五日市で食べた時以来だったのですが、今回地元でいただいてその美味しさを再確認する事が出来ました。素朴でなんともホッと出来る一時、なんだか幸せな気分なのです。