30年近く前から武蔵野うどんのお店を開いている老舗があるとのお話を聞いて、お邪魔して来ました。最寄り駅は西武池袋線の清瀬ですが、駅からは20分近く歩く事になります。
駅を南へ。住宅街を抜けて、団地の間を抜けると、突然脇に建物が出現します。店名は
「なべきち」です。
なんでも、大将のご実家は東久留米の農家で、自分の所でうどんを作っていたそうです。30年近く前に東久留米でお店を開き、それからこちら清瀬に移って来たのですとか。
駐車場の中にぽこっと建っている様な印象のお店は、外観ではそれ程広く見えないのですが、入ると結構奥行きがあり、カウンターにテーブル、奥座敷もあります。ちょっと吉田うどんの雰囲気も感じさせます。食堂の様な雰囲気で、30人は入れるでしょうか。お昼の入店でお客さんが7割は入っていました。駐車場スペースは5台分程あって一杯です。店員のおばちゃんが親切です。
メニューはつけうどんが中心でしょうか。量が選べて、名称はL、2L、3L…と「
きくや」を思い出させる構成になっています。小さいお椀一杯分を一玉として、Lは3玉、2Lは4玉。かき揚げが付いて来ます。2Lが女性向けで3Lが男性向けですとか。肉汁は+50円。カレーうどんなどもあるみたいですね。
今回は2L+肉汁で注文。茹で置きはしないとの事で、ちょっと待ってから出て来ました。
うどんは結構多めに盛られていますね。やや褐色をしていて、ねじくりねじくりしたちょっと太めの手打ちうどん。食べてみると粉の香りがぷわんと鼻をくすぐります。良い風味ですね。ちょっと塩味も感じさせます。食感は固めというよりは弾力が無い感じ。印象としては「重い」でしょうか。ズッシリとしています。
ダシは木の器に盛られていて山葵が添えられて、やはりきくやを思い起こさせます。こちらも醤油と肉の脂が舌にずっしりと残る感じでした。かき揚げは大きくボリュームも有り、好感触でした。
きっと昔からの武蔵野うどんってこんな感じなんだろうなー、と思わせるおうどんでした。雰囲気もお味もとっても家庭的。ほのぼのとして居心地が良いお店ですね。