友達と行った房総半島旅行の〆に、鎌倉の
「うどん三昧 とく彦」に行って来ました。房総半島旅行なのに鎌倉に行こう!というのも無茶な話ですが、そこはまぁ、フェリーがありまして。
鶴岡八幡宮のすぐ近く。静かな住宅地の片隅にひっそりと、本当に近くに来ても全くわからない位にひっそりと建っています。
東京都で讃岐うどんの名店として名を馳せて来た名店「
さか田」の大将がお店を他の方に譲り、新たにこの鎌倉で開いたうどん屋さんです。
まだ開店からほとんど日にちが経っていないにも関わらず、Webでの検索にはサクサク引っかかります。ローカルに話題になっている模様です。私はお恥ずかしい事に知らなかったのですが、ホームページを見て下さっている方からメールで情報をいただきまして、知る事が出来ました。どうもありがとうございます。
お店は、自宅をそのまま使っていらっしゃるのでしょうか。客間二間分テーブルが4つほど並べられています。その奥の部屋には、うどんを打つ道具の置かれた部屋やキッチンがあり、そこで大将が変わらずパタパタと作業をされていました。
「さか田」でお目にかかった時よりもふっくらされた印象を受けます。可愛らしいバイトの方が、これまたパタパタと接客をされていました。
お客さんのキャパは12~3人程でしょうか。18時半入店で、先客4人。大きいテーブルが一つ空いていましたが、そこは予約の方の席の様です。
メニューは生醤油、釜玉、ぶっかけなど讃岐のものが揃っています。「さか田」で出されていた釜めんたいなどのメニューは置いてない模様で、シンプルにまとめられています。
目を引くのは「お昼ののんびりコース」2,000円と「夜のゆったりコース」3,000円。おつまみを何品かとご飯の小盛、うどん二種がコースそれぞれで1時間、2時間位で提供されるというもの。
ここはお酒を飲みながら、ゆっくりと過ごすというスタンスのお店の様ですね。店内の雰囲気からも、そんな印象を受けます。
今回は、生醤油、ぶっかけ、きつねの三種類が楽しめるうどん三昧1,400円を注文。15分程して出て来たうどんは…およ、さか田でいただいた純白の綺麗なうどんとは違い、黒いブツブツが混じっていますよ。さらに、手打ちで太さもまちまちです。
噛むと、ほのかな小麦の香りが鼻腔をくすぐります。食感は弾力というよりも、やや固め。不思議な事に三種類とも微妙にうどんの印象が違い、きつねはうどんの特徴を感じず、生醤油はやや香りを覚え、ぶっかけが一番うどんの味が乗っている様に思えました。
ダシはきつね、ぶっかけともに薄味。これはさか田とあまり変えていない様でした。お揚げは甘く上品に煮詰めてあって楽しめました。
友人が追加注文された、じゃこ天400円とじゃこつみれ400円。私はじゃこつみれは苦手なのですが、どちらも臭みがなく、魚の味が程良く乗って楽しめました。
ちょっと冷めているのが気になりましたが…これは、食べずに気づかない内に時間が経っていたかもしれません。
会計時に大将と少しだけ話をさせていただきましたが、こちらではまだ試行錯誤の段階で、日によって小麦粉を変えていらっしゃるのだそうです。今日は北海道産の地粉だとか。
あまりお店について騒いで欲しくない様で、取材はさか田の時と同様、お断りしていますとの事。ただしホームページに関してはどうやっても載ってしまうので、構いませんよとの事でした。お礼を言ってお店を出て来ました。
さか田を人に譲り、大将が何をやろうとしているのかを端的に表しているかの様な、居心地と雰囲気の良い静かなお店でした。
まだ味については、「とく彦」の特色を出そうと試行錯誤されている様です。ゆっくり見守って行きたいと思います。