この度、知り合いの胃の酸さんが、「田舎っぺ」北本店でうどん2キロにチャレンジしますので、謹んで見に来やがると良いよ！との連絡をやはり知り合いのおがさんから受けました。

　胃の酸さんは、「うちたて家」のうどん1キロをペロリとたいらげ、「妖怪うどん1㌔ｳﾏﾏﾏｰ」の称号（？）を持つ女子大生。「田舎っぺ」は埼玉県に何店舗かを展開している、リーズナブルで美味しく量のある、三拍子揃った武蔵野うどんを具現化した優良店です。うどんの美味しさもさることながら、うちたて家の最高1キロはもちろん、2キロ、そして3キロのうどん量を選べるのが特徴の一つです。

　田舎っぺは北上尾店に一度お邪魔した事があるのですが、田舎っぺの中で最も有名な北本店はまだ訪れた事がありません。また2キロという量に対する興味もあります。ここは行かねば！と、ありがたくお邪魔する事にしました。メンバーは胃の酸さん、おがさん、胃の酸さんの愛人でもあるおがさんの娘さん、そして不肖ワタクシの４人です。

　田舎っぺ北本店は、北本店なのに最寄駅が高崎線の鴻巣駅です。鴻巣駅は池袋から湘南新宿ラインで約1時間の所にあります。駅からは、１７号線へ出て南の方へ向かうと見えて来ます。行きはタクシー、帰りは徒歩（約30分）で向かいました。

　古さを醸し出す概観、ガラス張りの店頭では二人の店員が麺をガンガン打っています。趣深い店内はほとんど座敷でキャパ50人程でしょうか。11時半で半分ほど席が埋まっていました。　メニューは北上尾店でいただいた、名物のきのこ汁うどん、肉ねぎ汁うどん、なす汁うどん、冷たいダシの冷汁うどんの四種類が中心。これに組み合わせて、もり、大盛、特大盛、重ね盛、1キロ、2キロ、3キロとうどんの量を選びます。ちなみに値段は温かいメニューのもりで630円。3キロで3,465円です。

　公約通り、胃の酸さんは肉ねぎ汁で2キロを注文。おがさんと娘さんと私はもりうどん。それでも茹で上げ450gあるそうです。

　写真中は戦いを前にモチベーションが上がりまくっている胃の酸さん。
　2キロを除いた3人分のうどんは10分ほどで出て来ました。
　肉ねぎ汁は素朴なダシの旨みと肉汁のバランスがものすごく良く取れていて美味しいです。うどんは北上尾店よりも四角くて太さがバラバラ。やや固めに茹でられていて、噛み締めるコシもうどん自身の旨み十分。うおおおぉ、これは個人的に北上尾店よりも好きなうどんですよ。すごいです。

　　もぐもぐと美味しく食べている間に、いよいよ胃の酸さんの2キロが運ばれて来ました。

　…およ？ざる3枚？

　自分のと比べても意外と少なく感じたのですが、これ目の錯覚でした。
　これ、実は2段目と3段目、中にざるを敷いてないのです。つまりこの桶の中全部うどんです。桶を取ったらただちに中のうどんが雪崩の様に崩れて来ます。おまけに私のうどんと比べて、ざるの端の端までみっちりうどんが押し込まれているので、見た目より遥かに強烈な量が、この桶の中に収納されています。

　ちなみにダシも3人のもりと比べて器が一回り大きく、更に時間差でもう一杯出してくれます。これは気の利いたサービスですね。

　早速、待ちきれないとばかりにズルズル食べ始める胃の酸さん。　私は胃の酸さんの方を向いていたのでわかりませんが、周りの人全員ここの机を見ていたそうです。そりゃそうですよねぇ。2キロですよ2キロ。普通のうどんって一人前200～250gくらいですよ。

　噂には聞いていた胃の酸さんの食べっぷりですが、確かにすごいです。あまりにも余裕で食べて行くので、思わずこのうどん実は私でも食べられるんじゃないか？と、たった今450gでお腹いっぱいになっている自分を忘れて思ってしまった程です。

　しかし、開始1.2キロ位までは余裕の笑みを浮かべていた胃の酸さんですが、次第に笑みが苦笑いに変化して来ました。そして遂に笑みが消え、苦しそうなのが目に見えてわかる様に。

　それでも何とか、肉ねぎ汁をおがさんのきのこ汁と入れ替えたり、七味を振りかけて味に変化をつけたりでうどんを減らしていった胃の酸さんですが、どーしても駄目。ということで、最終的に300g程を残して無念のギブアップとなりました。

（余ったうどんは3人で美味しく頂きました。写真はギブアップ直後の胃の酸さんとうどん）

　胃の酸さんいわく「朝飯の量がいつもより多かったのが敗因」とのこと。一週間はうどんを見たくないと言いつつも、先のリベンジを誓っておりました。

　…いや、1.7kg食べるだけで充分すごいです。貴重な瞬間に立ち合わせて頂いてありがとうございました。メチャメチャ楽しかったです。また、誘って下さったおがさん、娘さんにも、深くお礼を申し上げたいと思います。