埼玉県寄居町の
「イーハトーボ」へ行きました。このホームページを開設する前からずっと行きたいと思っていたけれども、距離の壁で行けなかったお店です。たまたま早朝に起きた日、勢いで車を借りて向かいました。
関越自動車道の花園ICで降りて、140号線を秩父方面へ。玉淀大橋北交差点で254号線に入り、看板が見えたら、次の「え?ここ?」といわんばかりの細い道を入って…緑の建物に着きました。
香川県の有名な「
やまうち」で修行した主人が営む、本格的な讃岐うどん店。障害者や引き篭もりの中間訓練施設としての役割も兼ねていて、そのせいもあってそこはかとなく体育会的な雰囲気を感じさせます。
小さいお店で、テーブルのみ15人程しか座れません。11時入店時に先客は3人で、それからあっという間に8割方席が埋まりました。 無断で写真を撮ったりホームページに載せるな!と張り紙されているので、大将(熊谷さん)に許可を頂きに。
「メニューと写真を間違えたり、営業時間を間違えたりしなければOKです」と、あっさりOK。 噂には色々と聞いていたのですが、ニコニコしていて思ってたよりずっと話しやすい方でした。
ひやひやを注文。10分程して出て来たそれは…おおぉぅ、香川県の「
宮武」や「
やまうち」、そしてその弟子の神奈川の「
綾」を彷彿とさせる、手打ちのねじれた、エッジの立った麺線の美しいうどんです。
噛んでみると、噂に聞いていた通りまずゴチッと来て、ギューっと来て、次第に繊維が密集するかの様にうどんが噛み切れなくなります。芯こそ残ってないですが、キリキリしていて今まで食べたうどんの中ではダントツで固いです。
ダシはイリコが効いているのですが、口中にイリコの広がる「
東京麺通団」や、体に染み渡る様に入る「
綾」とはまた違い、鼻腔の奥に抜ける様な…。今までに味わった事の無い、不思議なダシでした。
続いて釜玉うどんを注文。この釜玉、張り紙に「
山越」の社長夫妻からのお墨付きを頂いたとの旨が書かれています。再び10分程待って出て来ましたが…。うーん、これはイマイチでした。締めていなくても固いうどんで、生卵は感触的に合いませんでした。モチモチしているうどんの方が、釜玉には合う気がします。
インターネットなどで色々話題に挙がるお店ですが、真面目に仕事をしているのはすぐわかりますし、讃岐うどんとしては確実にレベルの高いお店だと思います。場所を考えるとある意味、奇跡の様なお店です。近場の方は是非どうぞ。